食事でカラダは劇的にかわる!6つのレシピ×食トレの法則③ -筋力をつける

ジムなどに通って体づくりをされている方、ランニングなどをされる市民アスリートのみなさん、スポーツを頑張るお子さんをお持ちのお母さんのためのスポーツ栄養学を取り入れた献立について書かせていただきます。身近な食材で作れる簡単レシピと、食べるタイミングなど食トレとともにお届けします。

試合期、練習期、オフ期それぞれの献立のポイントを知っていただけたら嬉しいです。(家庭料理教室 陽だまりきっちん主宰・阿部優)

前回の「疲労回復」(2020年5月7日公開)についてのお話はいかがでしたか。

今回は、アスリートの皆さんが一番気にするであろう「筋肉をつける」のお話です。

「疲労回復」がとても大切ですよというお話がおわかりいただけたら、次は必要な筋肉をつけていくお話です。

以前、食事の指導に携わった体操の女子選手のお話です。彼女は幼稚園のころから頑張っていた体操を小学校高学年になっても続けていました。
ずっと選手コースのチームにいましたが、あるときから周りの子ができる事が、自分は出来なくなってきたことを気にするようになります。選手コースからも外されそうになったころに、私は初めて彼女に会いました。

彼女はそのうち、周りの子より自分が太っているせいだと思い始めました。確かに細いというよりは少しぽっちゃりしている感じがありましたが、体重は他と比べてもそんなに違わないか、むしろ少し体重は少ないくらい。でも頑張って練習しても、練習中に座り込むことが多くなりました。

おかしいなと思い、食生活を聞くと「食べ過ぎてはいけないので、お米は食べません。お肉も食べないです。もう少し痩せたいのです。お野菜は食べます。お菓子は食べません。お誕生日ケーキも食べません。」

小学校高学年の女の子です。

確かに全国大会にも出たいし、せっかく続けてきた選手コースから外されるわけにはいかないという彼女の気持ちもわかります。

でも、やっぱりその食生活はおかしい。

そして私は今、彼女の体で起きていることをお話しました。

「お米は食べないんだよね、お米は体の電池の役割だから、電池切れになっているみたい。元気がないとき、疲れているとき、あるでしょう?

電池切れになるとね、自分の筋肉を溶かして電池に変えてしまうんだよ。今、少しぽっちゃりしていると気にしているのは、きっと筋肉が溶けちゃってるのかもしれない。それだと、飛べないし練習も最後まで参加は難しいかな。疲れちゃうからね。」

彼女は素直に聞いてくれました。そこである提案をします。

「まず体の電池切れを治すためにお米を食べよう。おなかいっぱい食べてね。それから溶けちゃった筋肉を取り戻すために、お肉、お魚、お豆腐、納豆を食べてね。牛乳も飲むよ。

練習が終わったらすぐにおにぎりを食べてくれるかな。帰宅したらまた、夕ご飯をいっぱい食べてね。おやつも食べて、ケーキもいいよ。私を信じて、続けてみてね。体重は増えるけど体はぎゅっとしまるよ。そしてみんなが出来ることができるようになるからね。」

小学校高学年であれば当たり前の食生活に戻す提案。

そこから3カ月で彼女は外されかけていた選手コースのエースの座につきました。

筋肉をつけるお話から少し離れましたが、学童期のアスリートは発育のためにも多くのエネルギーを必要とする時期です。でもまだ消化やかむ力が発達しきれていないので、一度に食べる量を増やすよりもこまめに食事をする方が効果的です。

筋肉をつけるには血液、骨をも作る成分であるたんぱく質をしっかり意識して摂取していきましょう。生理が始まる女子については、特に鉄も意識して摂取したいです。

思春期の子どもたちも、学童期の子どもたちと同様に成長のためのエネルギーが必要となってきます。第二次性徴が始まるころなので、内臓器官の発達にもエネルギーが必要です。

体の発達と同時に、部活動なども始まり活動量が増えます。筋肉、血液、骨を作る成分であるたんぱく質以外にカルシウム、鉄も不足しないよう摂取します。

前出の女子体操選手のように無理なダイエットは厳禁です。

「筋力をつける」

成人については「筋肉をつける=たんぱく質を取る」ではなくなっていきます。

成人になると成長も止まり、基礎代謝が落ち始めるので摂取しすぎたエネルギーが体脂肪に変わりやすくなるからです。

また、たんぱく質を摂取しようと肉を多く食べてしまうと、肉には食物繊維、脂肪が含まれるので、思った以上にエネルギー過多になります。

高たんぱく、低カロリーと言われるお肉の種類、部位を摂取していきましょう。

たんぱく質は、肉、魚、卵、大豆製品、乳製品に多く含まれています。お肉は決まった種類、部位だけ、という食べ方ではなく、さまざまな種類から、部位を摂取します。

たんぱく質はそのまま筋肉や骨などの組織になるわけではなく、アミノ酸に分解されて血液によって全身の細胞に運ばれ、その組織(筋肉、骨など)にあった新しいたんぱく質が作られます。

アミノ酸は必須アミノ酸と非必須アミノ酸に分かれますが、必須アミノ酸は食事からしか摂取できませんので、いろいろな種類、部位からしっかりたんぱく質を摂取することが大切です。

また、たんぱく質を必要量摂取するだけでは筋肉は作られず、使われて損傷した筋肉をより強く作り替えていくことで筋肉は増えて強くなっていきます。この、使われた筋肉を修復し、以前より強くしていくことを「超回復」といいます。 「超回復」「筋肉が使用されて傷がつく」⇒「しっかりたんぱく質を取る」⇒「休息(睡眠)中に筋肉が修復され、より強くなる」というメカニズムですので、筋肉をつけたいのであれば、しっかり筋力トレーニングをして、しっかり食べて、よく眠る。このルーチンが大切です。

6つのレシピ × 食トレの法則

食トレの法則の三つ目は、

筋力トレーニングでへとへとになり、様々な部位のたんぱく質を摂取しよく眠れは筋肉がつく

でした。

今回の簡単レシピはこちらです。

鶏むね肉のジューシー茹で鶏

今回のおすすめレシピは高たんぱく、低カロリーの代表である鶏むね肉のジューシー鶏ハムです。同時にチキンスープもできちゃいます。


鶏むね肉のジューシー茹で鶏

材料

・鶏胸肉 2枚

・長ネギの青い部分 2本

・生姜のスライス 2、3枚

・岩塩など 小さじ1~

作り方

1.鶏むね肉は水気を拭いてフォークで全面をチクチク。塩をふる。

2.鍋に1を入れてかぶるくらいの水、ネギの青い部分、生姜の薄切り2、3枚を入れ中火にかける。

3.鍋底から「プクプク」と小さな泡が出始めたら、弱火にして蓋をする。

4.15分たったら火を止めて、冷めるまでそのまま鍋の中に置いておく。

5.冷めて手で触れるくらいになったら、鶏むね肉を取り出しパスタのトッピングや和え物にして食べる。

パスタのトッピングとして
和え物にして

ポイント

ゆで汁はコンソメやチキンブイヨンなどを入れてスープとしていただけます。沸騰させてコンソメなどで味を整えたら、溶き卵と小口ネギなどを入れて完成です。

スープも残さず使えます

次回のお話は「試合前の食事」についてです。どうぞお楽しみに。


第1回 食事でカラダは劇的にかわる!6つのレシピ×食トレの法則① -体力をつける
第2回 食事でカラダは劇的にかわる!6つのレシピ×食トレの法則②-疲労回復
第3回 食事でカラダは劇的にかわる!6つのレシピ×食トレの法則③ -筋力をつける
第4回 食事でカラダは劇的にかわる!6つのレシピ×食トレの法則④-試合前の食事
第5回 食事でカラダは劇的にかわる!6つのレシピ×食トレの法則⑤-試合当日の食事

阿部優 (あべ・ゆう)

東京都八王子市の自宅でスポーツ栄養学を取り入れた家庭料理教室陽だまりきっちんを主宰。スポーツチーム向け、有志の団体向けに栄養学講習会も実施。 2019年Jオイルミルズ様第4期オリーブオイルライフアンバサダー就任。2019年レシピブログ様ネクストフーディスト就任。2019年DreamiaClub様ピックアップサロネーゼ。2019年日刊スポーツ新聞社様アスレシピ掲載。

飲むこと、食べること、お片付けが好きな二児の母です。毎日のお夕飯作り、お弁当作りが楽しくなるような、通いやすいお料理教室を目指しています。ご自宅にある調味料とご自宅にある調理器具でご家族が「わぁ」と喜んでくれるごはん作りをお伝えしています。レッスン形式はデモ&実習。開催日時、料金などはホームページをご覧下さい。レシピは復習しやすい簡単レシピ。おもてなしの方法もお伝えします。大きなスタジオではなくよくある自宅のキッチンでのレッスンですので、復習もしやすいと好評です。

HP: http://hidamarikitchen.com/

編集・フレンドクック